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7.172020
映画がTシャツをおしゃれ着にした
ティー・シャツ T or Tee shirt
丸首(時にはVネック)と半袖を特徴にした、被り式メリヤス下着—-
ただし現代では、盛夏用の外着としても着られている
メリヤス下着の総称
であり、主として及び綿混素材として作られる。
そもそも下着・肌着としてのTシャツは第一次世界対戦中のフランスに端を発したものだった。当時、フランスに大挙上陸していたアメリカ兵は、彼らの連合軍たる
フランス兵が着用していた白色木綿肌着の涼し気な様子に魅せられて、
終戦と同時に自国にそれらの何枚かを持ち帰る。
彼らアメリカ兵のそれ以前の下着と言えば『バルブリガンズ』と呼ばれる長袖式の防寒肌着や、『ユニオン・スーツ』なるつなぎの下着に代表されるものが大半であったから、彼らがフラン兵の薄手半袖下着に惹かれたとしても、不思議ではなかった。
とは言え、当初このフランス製のTシャツは、多く自家製すなわち
手作りであり、誰もが気軽に買えて着れるという代物ではなかった。それを改良して、改良して工場レベルでの生産を開始したのが、1930年代の初め頃らしい(ランニング・シャツもほぼ同時期に量産されだした)。
こうしてTシャツはアメリカにおける新種肌着としてお目見えし、まもなく軍隊に大量に採用される運びとなる。すなわち、1940年、かの第二次世界大戦下において、
例のGIブームやチーノーズと同時に、Tシャツはアメリカ軍の官給品としてGIたちに支給される事になった。
ところで、この官給品であるTシャツが、単なる下着の段階から一種のおしゃれ着として、
ファッションとしてデビューしたのは、いつ頃なのか?
一説には、それは1951年に封切りの、マーロンブランド主演
『欲望という名の電車』
がそのきっかけを作ったと言われている。
ブランドの逞しい肉体にへばりついた、薄汚れた白のTシャツ、はき古した前タック入りのフル・パンツ。こうした異例的ヒーロー(反英雄)の粗野なスタイルが、とかくすさみがちであった当時の若者たちの目に、新鮮かつ刺激的に
映ったとことであろう。
さらにこれに追い打ちをかけるかのようなアンチ・ヒーロー映画と、その主人公の影響——- 例えば、『乱暴者』や『波止場』におけるマーロン・ブランド
『理由なき反抗』や『エデンの東』
における
ジェームズ・ディーン
さては、『暴力の季節』における
ビッグ・モローとそのグループによるチンピラ・スタイル
の影響により
Tシャツはアンチ・ヒーローのトレードマークとして、ひいてはフードラム(不良少年)のひとつの印として、ジーンズと共に、一躍クローズアップされる仕儀となる。
こうしてTシャツは新しい意味を持つことにより、同時代(1950年代)の
若者たちのファッションとなり、さらに年代後半からは
ロック・フォーク・ヒッピー
世代の『ライフスタイル』として定着をみせ、今日に至っている次第である。
LEVISやLEEなどのジーンズでの、イメージ広告の印象がかなり強いですが
個人的には、ジームズディーンのTシャツとジーンズ姿が
今でも、色褪せることなくカッコ良いです。
参考文献 男の装飾辞典
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